はい。デビュー作の「今日、きみと息をする。」を書いたのは1年次の夏休みでした。この作品は、入学したての4月にサークルで出会った友達との何気ない会話から生まれました。大学に進学した理由や好きな本、家族について、他愛のない話でしたが、同じ大学で同じサークルに入った友達でも、それぞれ全く違う道を歩んできたことが不思議だな、と感じたことを作品に書きました。
interviewジブンらしく行こう。同志社で。
同志社の自由な環境がなければ、
作家デビューはもっと先だったかも。
たけだ あやの 文学部美学芸術学科 2016年3月卒業
京都府出身。小学4年生から小説を書き始め、作家を志すように。大学入学後、1年次に「今日、きみと息をする。」を宝島社主催の日本ラブストーリー大賞へ応募。大賞は逃すも、デビュー作として2013年に出版。同年に上梓された「響け!ユーフォニアム」は2015年にアニメ化。執筆活動に並行し、大学では日本美術を専攻し、幕末から明治にかけて活躍した日本画家、河鍋暁斎を研究した。サークルでは絵画制作に取り組んだ。
―作家デビューは在学中だったそうですね。
―どのサークルに所属されていましたか?
美術作品を制作するクラマ画会に所属していました。昔から絵を描くのが好きだったので。小説を書くのは個人的な活動にしようと思っていて、楽しく友達がつくれるサークルを探したところ、規模が大きく、私と同じ学科の人も多いので、ここにしようと思い決めました。オリエンテーション期間は天文学のサークルや書店を巡るサークルなど、いろいろ見学しましたよ。
―クラマ画会ではどのような活動を?
年に数回、展覧会があり、各自制作した作品を出展していました。クラマ画会の活動は、全員で力を合わせて目標を達成するぞ!といった協調性を求められることは少なくて、それが気軽で良かったです。クラマ画会には他人の価値観に干渉しない、自分の世界観がある人が多かったように思います。人それぞれ目標や、サークル活動に対する熱量が違っていても、仲が良い。そんな人間関係でしたね。自分に合っていたと思います。毎週友達の家にみんなで泊って映画を観て、月2回くらい集まって晩ごはんを食べに行ったり、大学時代のほとんどをサークルの友達と過ごしていた気がします。
