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interviewキワメビトたちを大解剖!

仲間と熱中した同志社EVE

松澤 大学時代の思い出深いエピソードは何ですか?

門井 サークルの活動だと、同志社EVEに出店した「コンピュータ占い」が印象に残っています。お客さんに名前や生年月日などいろいろな情報を入力してもらって、それを基にパソコンが結果を導き出すもの。教室に並べたパソコンに行列ができるほど人気でしたね。占い本の情報を参考にしながら文章を考えて、プログラムを一からつくりました。2、3日部室にこもって徹夜して打ち込んだ、あの時の一体感は卒業してからは味わえないようなものでした。今はEVEではどんなことをしているの?

松澤 自主制作したゲームの展示をしています。僕たちもEVE前は徹夜で作業に取り組んでいます。また、フリーアドレスという会報誌の販売も行っています。自分の経験談、CGの技術、音楽のコード進行、ゲームの攻略法など、会員の書きたいエッセイを本にまとめて販売しています。

門井 販売はしていなかったけど、昔もフリーアドレスってあったよ!

松澤 活動の一環としてコミックマーケットに出展しています。そこでもフリーアドレスを販売しました。

門井 他にはどんな活動をしているの?

本城 BitSummitというインディーズゲームの祭典が京都で開催されており、過去数年サークルで創作したゲーム作品を出展したことがあります。その他は、夏の合宿がサークルとしての大きな活動ですね。2泊3日で同志社びわこリトリートセンターに宿泊し、ゲーム等の作品を開発して品評会を行います。

松澤 僕は2回生の夏合宿に始めてゲームを作り上げました。先輩や理系の会員にアドバイスをもらったり調べたりしながら、寝る間も惜しんで作業し、完成させました。最終日の品評会で自分の作品を会員にプレイしてもらって、面白がってくれたことをきっかけに、ゲーム作りにハマっていきました。

大学時代経験した、人生の転機

本城 その他に印象深かった出来事はありますか?

門井 竹居先生のご自宅に伺ったことですね。人生を変えた出来事です。僕は文化史学専攻で竹居明男先生(現・同志社大学名誉教授)のゼミで学んでいました。3年次生の時に先生のご自宅に招かれたのですが、家の至る所に本が積み重なっていて。その光景は僕にとって、衝撃的でした。僕の実家は事業をしていて、父も僕も本好きでしたが、本は生業にするものではないと思っていました。でも、先生の家にはそれを覆す世界が広がっていた。本を人生のメインテーマにしていいんだって、思ったことが最大の出来事だったかも。この経験が小説の道に進むきっかけになりました。

本城 作家を目指したのは学部での経験が大きいということですね。僕の実家も事業をしているのですが、家業を継ぐことは考えませんでしたか?

門井 はい、考えませんでした。父一代の事業だったので、強いプレッシャーはありませんでしたし。竹居先生の家にお邪魔して、自分も本に囲まれて生きるぞと考えていたので。文章を書くことは得意だと感じていましたし、大学卒業時にはいつかきっと小説家になると思っていました。本城くんは家業を継ぐの?

本城 そのつもりで、経済学部で勉強しています。サークルで取り組んでいる3Dモデリングの技術も家業に応用できるんじゃないかと思案しています。門井さんは現在に生きている電気情報研究会での経験はありますか?

門井 プログラミングの経験です。小説とプログラミングには、大きな共通点があります。それは、順番を間違えてはいけないということ。
プログラミングの場合、100の命令があった時、その並べ方を間違えるとプログラムが動かない。まさに小説も同じです。物語の断片が100あるとして、その並べ方を間違えると作品の良し悪し以前に、読者が理解できないものになってしまう。大切なのは話の順番なんです。それを僕は小説を書く前からプログラムを通して学んでいました。もちろん、小説のためにプログラミングを勉強したわけではないですが。
あと、当時の電気情報研究会は歴史への関心が薄い人が大半でした。そんな史実を知らない彼らに歴史を語りかけるには、どう書けば良いだろう?と今でも執筆の際に頭に浮かぶことがあります。電気情報研究会は“歴史”が当然のものとして存在する場ではなかったので、鍛えられたのかもしれません。学部のゼミにいけば、今度は全く逆で。そうした二つの世界、まったく異質の世界を持てたことは今の財産になっていると感じます。

松澤 僕も国文学を専攻しているので、学部とサークルでは話題が全く違いますね。

門井 サークルでないと出会えない他学部の人たちと、新しい話題をつくる。サークルは人間付き合いを鍛える、楽しい修行の場なのかもしれない。そう考えると、サークルに入って世界を広げるのっていいんじゃないかな。